教皇ベネディクト十六世とガラバンダル

教皇ベネディクト十六世はガラバンダルのことをよくご存じだ。聖下はコンチータに面会したことがあるだけでなく、聖母出現の支援者として知られる故フランシス・ベナック神父(イエズス会)が聖下(教理省長官当時)宛てに送った、ガラバンダルの聖母の執り成しを通して起こった奇跡などについての書類や証言のすべてを受け取っており、ガラバンダルの本『O Children Listen To Me』も読んでおられる。

バチカンでのベネディクト十六世との面会についてコンチータに話を聞いたところ、教皇としてではなく、ラッツィンガー枢機卿であった頃にしかお会いしたことはないということだった。

ラッツィンガー枢機卿は1981年11月25日、使徒から受け継いだ聖なる信仰の遺産を守るバチカンの部局である信仰教理省長官に就任された。ガラバンダルを声高に支持しておられた教皇ヨハネ・パウロ二世(訳注:手紙が残っている)と親しかったこと、コンチータと面会したことがあること、ガラバンダルについて調査されていたことを考えると、聖下がガラバンダルを信じておられたとしても全く不思議ではない。というのも、バチカンの司祭であり、教会法学者であるある人物(匿名を希望されている)に、聖下がガラバンダルを信じていることを伝えたという確かな情報があるからだ。

ジャーナリストであるジョン・L・アレン・ジュニアの2005年の伝記『教皇ベネディクト十六世 A Biography of Joseph Ratzinger』(118-119ページ)によれば、聖下は教理省長官になるずっと以前からガラバンダルに関心を持っていた。実際には、ドイツのシュヴァルツヴァルト(黒い森)にあるグスタフ・ジーベルト・アカデミーで神学の教授をしていたときに始まった。1970年から1979年まで、毎年夏になると、この私立大学で教義解釈の講義を行われたのだが、当時からガラバンダルの出現を知り、真剣に受け止めていたと言われている。作家のジョン・アレン・ジュニアは、ヨゼフ・ラッツィンガーの教え子であった元大学院生数名にこのことを確認した。

フアン・アントニオ・デル・バル司教は、BBCが製作した映画を許可しただけでなく、ガラバンダルの出現について数年間にわたり個人的に調査を行い、マイケル・タバティが製作し、イタリア・ローマのニュッサの司教であるローマン・ダニラック司教が30以上の言語で出版したビデオ『ガラバンダルの目撃者たち』に出演した証人の一人である。(2000年1月24日)。

ガラバンダルにおけるおとめマリアの出現に関する調査の結果は、信仰教理省、特にヨゼフ・ラッツィンガー枢機卿に送られたとデル・バル司教は証言している。

(グレン・ハドソン)