「その日も特別なことは何もなかったのを覚えています。私たちはたわいもない話をしていました。私は母の前にあるソファに座っていて、妹のメラニーはドアの枠に立っていました。その時、母の頭が急に上がり、かすかなため息をつき、はっと息を飲んで、まるで何かに気づかされたかのように目を見開きました。そして、まるでその出来事を考えたことがなかったかのような驚きの表情で、私に言いました。
『聖母が、私に幼子イエスを抱かせてくださり、王冠を持たせてくださったなんて信じられる?』
母の目が私と合ったとき、私は唖然としました。それからしばらくして、彼女は少しリラックスしたように見えました。
彼女は今起こったことを恥ずかしがっていたようだったので、私はそれ以上問い詰めませんでした。母が再び私に出現の話をするのは、それから数カ月後のことでした。
この時点で母の病気はかなり進行しており、信じられないほどの痛みに襲われ、ベッドに横たわっていました。亡くなるまであと三週間ほどでした。この時、母は私の手の上に手を置き、私の目を見て尋ねました。
『聖母はどうして、私に幼子イエスを抱かせてくださり、王冠を持たせてくださったと思う?』
マリ・ロリの 「疑いの雲」は取り除かれ、マリ・ロリは生前に自分の身に起こったことを思い出し、確信を持って信じていたのです。これを理解することによって、この知識がガラバンダルの聖母のメッセージへの信仰を強めるという恩恵を誰かの心にもたらすかもしれません。ですから母のこの言葉を分かち合いたいと思います」
──マリア・ロザーティ(マリ・ロリの娘)