聖母が初めて口づけた指輪は、コンチータの代母であり、叔母であるマキシミナのものだった。ハシンタは脱魂状態でコンチータの家を訪れた。マキシミナはコンチータと話していて、「コンチータ、私たちの結婚指輪は祝福されているから、もしかしたら聖母が口づけしてくれるかもしれないわ。今、ふと思ったのだけれど、これをハシンタに渡して、聖母に口づけていただけるかどうか見てみましょう」と言った。
コンチータはハシンタに言った。「ハシンタ、この指輪を取って。聖母にお渡しして、口づけていただけるか見てみましょう」。ハシンタはそれが誰の指輪なのか知らなかった。ハシンタは聖母に言った。「この指輪に口づけてください……ああ、マキシミナの結婚指輪なんですか? じゃあ、キスを!」
聖母は指輪に口づけ、ハシンタはマキシミナのところへ行き、彼女の手を取って、彼女の指に指輪をはめた。この時、彼女たちは初めて、結婚指輪を「alianzas アリアンサス」(スペイン語で契約の意味、約束のしるし)と呼んで、持ち主を捜して指にはめ直したのである。その後、彼女たちは聖母に多くの結婚指輪を差し出した──この日には数個であった。